小原慎司の 「白い恋人」CM出演顛末記 
投稿日 : 99年2月20日<土>02時16分

石屋製菓「白い恋人」。
コンサドーレ誕生と時を同じくして始まったこの偉大なコマーシャルのエキストラ募集の告知が、突然このホームページ上に公開されたのは、10日ほど前の事であった。出演の条件は、「コンサドーレの熱いサポーターであること」そして「20歳前後の若者」。小学1年生でハムレット、小学2年で櫻の園を演じ、さらに中学1年で三木のり平演出による放浪記を演じてきた私にとって、白い恋人CM出演は、その役者人生の集大成ともいえる、一大事業であった。しかし、悲しいかな、私はいいトシぶっこいたオッサン。ELTを、国際通貨基金の略だと本気で思っていた、筋金入りのオッサンであった。
そんな私にCM出演の機会を与えてくださったのが、友人でありこのHPのマスターでもあるともちゃん、そして多くの掲示板常連の皆様であった。また、CMのクライアントである石屋製菓の石水社長からも、小原登板について問題なしとのご見解をいただき、10年も年齢をオーバーした私であるにもかかわらず、ていうか宇多田ヒカルの倍生きたオッサンであるにもかかわらず、今回の「白い恋人」CM99年春夏版に出演することになった。

2月19日金曜日、札幌。
中島みゆきを輩出した某有名女子大の北に位置するスタジオに、18時30分に集合、が私に伝えられた任務でった。といっても、日頃から30分前行動を旨とする私であるので、仕事もそこそこに18時過ぎには現地に到着。学生時代も過ごした土地なのに、こんなスタジオがあったなんて知るよしもなかったのだが、そこはまさに異世界。ヨレヨレのTシャツにボロボロのジーンズを身にまとった、いかにも風の人々がたむろする、非日常が支配する異空間であった。「エキストラの小原です」と告げると、通された控え室。目の前に、幕の内弁当とウーロン茶がおかれ、「どうぞ」と一言。しかし、いやしくも役者魂を忘れない小原、仕事の前に弁当を口にすることなどできない。しかし、鶏の唐揚げは好物なので、結局食べていると、ほどなく別のエキストラが到着。ここの掲示板の常連、沙織さんとそのお友達であった。奥のスタジオには、すでにこの世の者とは思えない美少女が、コンサドーレのレプリカに身をつつんでスタンバイしていた。    つづく


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